本能寺の変 431年目の真実
ものものしいタイトルの本ですな。
明智光秀の子孫が書いた、祖先の名誉回復のための本。
子どものころに祖先が裏切り者としていじめられたというが、黙っていればわからないものを。明智という苗字はいくらでもいるでしょうに。
徳川・源はめったにいないし、ましてや豊臣なんて恥ずかしくて。豊臣なんて人為的な名前なので、秀吉一家以外はいないし、大坂夏の陣で根絶やしになったし。
それはさておき、天才肌信長が古いものをどんどんこわして、光秀の元主君・恩師・盟友・仲良しを失うのをただ耐え忍ぶしかできず、さらに日本統一の先の大陸制覇を夢見る信長にそろそろついていけなくなり、それと徳川が結びついて、秀吉はそれをうまく利用し、などなど。
徳川が裏にいたというのも、なるほどと思うところです。
度重なる信長のイビリと、毛利から石見を切り取り次第の国替えがいやで、”敵は本能寺にあり”となったのが定説だが、石見は言わずと知れた銀山なので、とても儲かりそうないい話なのに何故にそんなに嫌がるか?と思っていたが、それ以上に我慢できないことがいろいろとあったのですね。
本能寺を焼かずに信長の首を確実にあげれば、大分違った歴史になったのでしょうね。それこそ秀吉と軍師官兵衛の活躍するところがなくなるほどに。
歴史モノの変化球として、とても楽しめる一冊でした。